好孕學堂2022/08/05·読了時間 約1分
胚移植の小さな助っ人-エンブリオグルー(胚接着剤)

胚移植の小さな助っ人-エンブリオグルー(胚接着剤)

孕醫の胚培養士・陳永承が解説:エンブリオグルーはヒアルロン酸を豊富に含む培養液です。メタ解析では臨床妊娠率と生児獲得率の上昇が示されますが、エビデンスは十分ではなく、反復着床不全・反復流産・高齢の方に適しています。

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【好孕学堂(妊活教室)】

孕醫の胚培養士 陳永承 より:

「エンブリオグルー(胚接着剤)」は実は商品名で、その成分はヒアルロン酸を豊富に含む培養液です。女性の子宮腔内や排卵直後の卵子にも大量のヒアルロン酸が含まれており、排卵から着床までの過程でヒアルロン酸は重要な役割を果たします。エンブリオグルーは長年使われてきましたが、着床への効果については意見が分かれ、近年の研究でも明確な結論には至っていません。

2020年に発表されたレビュー(注1)では、過去十数年間の26本の関連研究(6,704名の患者を含む)をメタ解析し、移植前にヒアルロン酸を豊富に含む培養液を用いると臨床妊娠率と生児獲得率が確かに上昇すると結論づけました。2022年の論文(注2)でも9本の研究をメタ解析し、同じ結論が得られています。注目すべき点として、かつてはヒアルロン酸が糊のように胚を子宮内膜に接着させ、胚と内膜の「相互作用」を高めて着床を促すと考えられていましたが、最近推奨されている方法は、移植前に胚を高濃度のヒアルロン酸で一定時間培養することで、胚自身の着床能力をさらに高めるというものです。

一方で、こうしたヒアルロン酸含有培養液での移植は妊娠率に有益ではないとする研究もあります。英国のHFEA(ヒト受精・胚研究認可庁)(注3)は、この生殖医療アドオンに「オレンジ(amber)」の評価を与えており、体外受精での使用で生児獲得率が上がる可能性はあるものの、科学的根拠はまだ不十分で、ルーチンでの使用は推奨されないとしています。したがって現時点の研究では、エンブリオグルーのようなヒアルロン酸豊富な培養液での移植は妊娠率を高める可能性があるものの、すべての患者に有効とは限りません。反復着床不全・反復流産の既往、あるいは高齢の患者では、使用を検討してもよいでしょう。

孕醫 ㊗️ ご成功をお祈りします!